鼻呼吸には空気中のほこりを除去し、乾燥した空気を適度な湿度に変化させる効果があり、身体構造上、人間は鼻で呼吸をするように作られています。
口はあくまで食べ物を噛んで飲み込むため、または鼻からの吸気が足りなくなった場合の補助として使われるものです。
しかし鼻が詰まりやすい方などは、鼻呼吸よりも口呼吸の方が取り込む空気量が多くなるため、口呼吸が癖になってしまう場合があります。
口が日頃から開いていたり、口が渇きやすかったり、口臭が強いという方は普段無意識のうちに口呼吸になっている可能性があるので注意が必要です。
口呼吸のデメリット
本来、口は日常的に呼吸を行うための器官ではないため、口呼吸にはさまざまなデメリットが発生します。
代表的なものが喉や肺への影響で、口呼吸ではほこりや乾燥した空気をそのまま体に取り入れることとなるため、風邪を引きやすくなる、アレルギーを引き起こしやすくなるといった事がおきたりします。
また、歯や歯茎を健康に保つためには、唾液によって常にミネラルを供給しておかなければなりませんが、口呼吸では常に口が開いた状態になり、口腔内が乾燥してしまいます。
口呼吸では分泌された唾液もすぐに乾いてしまうので、虫歯や歯周病になりやすくなります。
また、殺菌作用のある唾液が足りていないと細菌も増えるので、口臭の原因にもなります。
その他、歯についた汚れがこびり付きやすくなったり、出っ歯になり易くなったりといった悪影響も発生します。
睡眠中の口呼吸の治し方
起きている時の口呼吸は自分の意思でコントロールすることもできますが、睡眠中の口呼吸となると自分の意思でコントロールすることは不可能です。
口呼吸では口で呼吸がしやすいように舌が後方に引っ込むため、睡眠中に口呼吸を行うと舌が気道を塞いでしまい、睡眠時無呼吸症候群にも陥りやすくなります。
疲れも取れなくなってしまうので、睡眠中の口呼吸には特に注意する必要があります。
睡眠中の口呼吸には、口にテープを張って物理的に口呼吸を不可能にするという治し方があります。
通販などで口呼吸から鼻呼吸に切り替えるための専用のテープも販売されているので、口呼吸で悩んでいるという方は調べてみるといいでしょう。
【参考:楽天市場】
睡眠中にだけ口呼吸をしている場合、枕が原因になっている可能性があります。
体に合わない枕を使っていると頸の位置が安定しないので、口呼吸になりやすいのです。
枕を変えることで睡眠中の口呼吸が改善するケースもありますので、体に合う枕を探してみるのも良いでしょう。