「ぐっすり眠れる音楽」というのを聞いたことはありませんか?
音楽を聞くことで本当に眠れるのか、どんな音楽を聞けば効果的なのかをみてみましょう。
人間の脳は外から受ける刺激によって興奮したり、リラックスしたりします。
特に脳へ大きな影響を与えるのが音による刺激です。
音が聞こえていると気が散って眠ることができないと考える方も多いですが、実際、音楽は睡眠にどのような効果をもたらすのでしょうか。
音楽が睡眠に与える効果とは
人間の脳波は周波数により、五種類に分類されます。
β波は活動時に発生する脳波
γ波は興奮時に発生する脳波
δ波は睡眠時に発生する脳波
θ波は入眠時に発生する脳波
人間が眠りにつく際にはβ波からα波の切替が行われるため、音による刺激によってこれを促進させるとスムーズに眠りにつきやすくなるのです。
また、睡眠時における適度な音の刺激は呼吸、心拍などの体のリズムをδ波に同調させ、深い睡眠を得ることもできるようになると研究結果によって実証されています。
耳に馴染む音楽を選ぼう
快眠のための音楽を選択する際の基準ですが、まず第一に自分の好きなものを選択するようにすることが大切です。
特に好きでもないジャンルの音楽を無理に聴いてもストレスになってしまい、逆効果になる場合があります。
また、好きなジャンルといっても激しいロックやメタルでは脳が覚醒してしまうため、落ち着いて聴くことができるゆったりとした音楽を選ぶといいでしょう。
その他、音量が大き過ぎても脳の覚醒に繋がってしまうので注意が必要です。
歌詞が眠りを妨げることも
音楽に歌詞が入っていると歌詞に集中してしまい、眠りの妨げになる場合があります。
また、歌詞が入っている場合、不安感や恐怖感を煽るような歌詞だと脳が緊張してしまうため、内容も表現も柔らかいものを選ぶ必要があります。
J-POPが好きという方は歌詞の入っていないインストロメンタルなどを聴いてみるのもいいでしょう。
CDを買ってもインストロメンタルはほとんど聴かないという方は多いですが、穏やかな曲調の音楽には高いリラックス効果があります。
脳の活性化効果
音によって脳波をコントロールすることは記憶力や集中力の向上にも繋がります。
頭が良くなる音楽として知られているのがモーツァルトの楽曲です。
1993年、イギリスの医学雑誌であるNatureにモーツアルトの楽曲の効果について論じたモーツァルト効果なる論文がされると、世界各地でモーツァルトブームが巻き起こりました。
また、懐かしいメロディーや童謡を睡眠時に聞くと無意識下で昔の記憶が蘇り、脳の活性化に繋がるので高齢者の認知症予防に効果があるとされています。