寝不足と胃痛には全く関係が無さそうですが、実は寝不足が原因で胃痛になる人もいるそうです。
もちろん、寝不足だけが原因となって胃痛になることはそれほど多くはなく、大抵の場合、胃痛は寝不足の他、過食、偏食、喫煙、アルコールの過剰摂取などの複数の要因が重なった結果として発生します。
そのため、慢性的な胃痛に悩まされているという方は毎日の生活習慣の見直しが必要になると言えるでしょう。
寝不足により胃痛が生じる原因としては、交感神経のバランスの乱れがあります。
寝不足になると交感神経のバランスが乱れ、体の機能が上手くコントロールできなくなります。
その結果、胃酸や胃粘液の分泌、胃の運動や膨張収縮が正常に行われなくなり、胃腸が弱い方は腹痛や下痢、胃痛を起こしてしまうのです。
寝不足により胃痛が生じやすい人とその対処法
寝不足になって胃痛が生じやすい人と、全く問題ない人がいますが、いったい何が違うのか気になりますよね?
実は『ストレス耐性が低い方ほど寝不足による胃痛を生じやすい』とされています。
寝不足になると交感神経のバランスが乱れてしまい、胃痛の原因となってしまうのですが、実は精神的なストレスでも同様のことが起こります。
ストレスを抱えたままでいると眠りも浅くなり易く、それによって寝不足になり、胃痛が更に悪化するという悪循環を招いてしまうのです。
対処法としては、『寝室にはストレスを持ち込まないようにすること』
いきなりストレスを完全になくすことは出来ませんが、少なくとも寝室(布団)に入る時だけでもストレスを持ち込まないようにしましょう。
例えばアロマやハーブ、ヒーリングミュージックなどを寝室に導入するとリラックス効果が得られますし、布団やベッドに入る前にマッサージやストレッチの時間を設けることも有効です。
体と心は相互に影響し合うものであり、身体をリラックスさせれば精神もまたリラックスさせることが出来ます。
病気の兆候としての胃痛
胃痛は病気の兆候として表れることがあり、その代表的なものが急性胃炎です。
急性胃炎では胃痛の他、吐き気や食欲不振などの症状が見られ、また急性胃炎では胃腸が炎症を起こしているため、症状が酷い場合は吐血する場合もあります。
吐血をともなうような重い急性胃炎は病院での止血や治療が必要ですので、すぐに受診するようにしましょう。
軽い急性胃炎ならば数日ほどで自然治癒できるため、慢性化することはほとんどありませんが、それが寝不足などの生活習慣によって生じている場合は何度も繰り返し症状が表れる可能性があります。
中には寝不足によって何年間にも渡って胃痛に悩まされているという方も見られるくらいです。
その他、胃潰瘍や十二指腸潰瘍でも胃痛が表れます。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は貧血や嘔吐をともない、治療のために手術が必要になることもあります。
胃痛は放置したり、慢性化したりすると重い病気に発展することがあるため、予防のためには十分な睡眠を取るなど、日頃から規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。