ナルコレプシー(居眠り病)の診断方法とセルフチェック法

前回の記事でナルコレプシー(居眠り病)の症状と原因について記載しましたが、

今回は自分がナルコレプシーに当てはまるのかどうかの診断方法、セルフチェック方法について記載していきます。

ナルコレプシーの診断方法とセルフチェック法

 

ナルコレプシー(居眠り病)の症状のうち、居眠り、幻覚、金縛りといった症状は健常者の方でも全く起きないというものではありません。

ナルコレプシーをはじめとする睡眠障害はただの睡眠不足からくる不調との区別が難しく、見過ごされやすいという特徴があります。



ナルコレプシー(居眠り病)のセルフチェック法

 

自分がナルコレプシーなのかどうかというのは、セルフチェックによって調べることが可能です。

ナルコレプシーのセルフチェックにはエップワース眠気尺度という日常の睡眠の評価をするテストを使用します。

エップワース眠気尺度とは、次の8つのシチュエーションに応じて、どれくらいの頻度で眠くなるかを調べるものです。

1.座ってなにかを読んでいる時

2.座ってテレビを見ている時

3.会議室や映画館や劇場などの人が大勢いる場所で座っている時

4.他人が運転する車に乗客として1時間くらい休憩なしで乗っている時

5.午後に横になって休んでいる時

6.座って話をしている時

7.昼食後(飲酒なし)静かに座っている時

8.自分の運転中に踏切や信号で数分間待っている時

この8つの項目について、それぞれ点数をつけて判断します。

点数の付け方は、

・ウトウトすることがない:0点、

・ウトウトすることが時々ある:1点、

・ウトウトすることが頻繁にある:2点

・ウトウトすることが何時もある:3点

とし、各設問の合計が11点を超える場合はナルコレプシーの有症率が高いとされています。

エップワース眠気尺度の結果はあくまで自己申告による主観的なものですが、世界中の医療機関で採用されているので信頼性は高いです。時間もかからないので、ナルコレプシーの疑いがある方は試してみるといいでしょう。

 

もっと精密なナルコレプシー(居眠り病)診断をしたい。

 

ナルコレプシーは病院に行けばより精密な検査と診断を受けることができます。

脳波検査
脳波検査では安静覚醒閉眼時、開眼と閉眼時、光源点滅刺激時などの脳波の変化を測定し、ナルコレプシー患者特有の反応が表れているかどうかを調べます。
睡眠ポリグラフ検査
睡眠ポリグラフ検査では眠り始めの睡眠の深さ、睡眠中断を引き起こす症状の有無などを測定します。
睡眠潜時反復検査
睡眠潜時反復検査では患者の日中の眠気を定期的かつ客観的に測定するというものです。
醒維持検査
醒維持検査は眠気をどれくらい我慢できるかを測定するという検査方法です。

その他、ナルコレプシーは血液検査も検査方法の1つとして採用されています。

 

ナルコレプシーは症状が酷くなると日常生活に支障を来たす場合が多いため、早めに専門医による生活指導を受けることが大切です。また、ナルコレプシーの原因ははっきりしていないので根本的な治療法というものはありませんが、薬物療法は一定の効果を上げています。

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